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012.天命づくりをすべし 2/3

金住則行氏 012.天命づくりをすべし

― 司法試験突破=弁護士になるという夢が砕けそうになったことは?

ありません。
壁だとか、困難だとか思いませんでした。

司法試験を突破するためのゼミを組んだんですが、 普段ほとんど勉強していないから、いざ、ゼミに出たところで 言っていることはさっぱりわからない。まるで外国語みたいに聞こえて、 ゼミ中で一番、出来が悪かったんです。 もうついていくのだけで精一杯。

弁護士 グリーン法律事務所代表 金住則行氏

だけど、聞いているうちにだんだんわかってきました。 私は全体像から掴む質なので、 民法の話をしている時に、「刑法とはどう違うんだろう」と考える。 「憲法との概念の違いは?」と考えるから、細かい議論にはついていけませんし、 わかりません。 ただ、法学概論とか法論理学を学んだ時に演繹法とか帰納法が頭に入っていて、 大枠で捉える習慣がついていたんです。

※帰納法:具体的事実から抽象的な構図をつかむ
※演繹法:全体構造から具体的事実を位置づける

自分には演繹法が合っていると思ったので、法律を解釈する時に憲法から入って、 民法、刑法が、民法の下に民事訴訟法、刑法の下に刑事訴訟法がある。 その体系を始めから自分の頭の中に置きました。
例えば、みんなが議論している時に「今、どこの話をしているのか」ということを 常に考えていたんです。
すると、ある時、ポンと具体的な問題が弾けた時に頭に入ってきました。 法律周辺学が効きました。

「キミは受かるよ」

― 言わば、司法試験と直接関係のないことから始めたのはなぜですか?

弁護士 グリーン法律事務所代表 金住則行氏

安保闘争が大きかったと思います。
悪法は法か?という問いに対してどんな態度を取るのか、という議論や 憲法から見た日米安全保障条約の解釈、 日米安全保障条約は従属的な内容を含む悪法だとみるか?条約と憲法の優劣、 そんな中で憲法が支配されることはないという考えを持ちました。

『正義』は圧倒的な価値基準でした。

一方でわかるようにならない、できるようにならない自分がいて、 ある時、思い悩んで先輩に相談したことがありました。
「政治を志した方がいいのか」と漏らしたんです。 すると、

「キミは受かるよ」

先輩はそう言ってくれました。 いつもペケなのに、すごい励みになりました。

そういうことがいかに大切か。子どもにとって、そう言ってくれる人が必要です。 成績だけを見て決めるのではなく、「キミはこの点が優れているよ」と 言ってくれる"先生"が必要です。
私はそれ以来、人を否定的に評価しなくなりました。 否定的に評価するのはその人にとっての打撃。 たとえ冗談でもあってもならない。今以ってそのことは守っています。 もう亡くなっていますが、その先輩のお陰だと思っています。

あの時、先輩の言葉がどんなに嬉しかったか、どれほど励みになったことか。 それからグングン成績が上がって、みんなより先に司法試験に受かりました。 最初の挑戦で受かりました。困難と意識したことはありません。

勉強法は自分で編み出して、 司法試験は7科目ありますが、それを最小限のテキストに当てはめると 1万ページにあたる。その1万ページを7回読もうと決めました。 7回読むためには1年に何ページ読めばいいかと計画を立てる。 1時間なら、1日なら、1ヶ月なら何ページ読まないといけないか目標から逆算して 計画立てる。それを当時からやっていたんです。

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