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007.職業:莉理せいら 4/6

007.職業:莉理せいら
006.職業:莉理せいら

今回のドリキャリ・インタビュー、「007.職業:莉理せいら」は2部構成でお届けしております。 第一部と莉理せいら氏のプロフィールは「007.職業:莉理せいら 莉理せいら氏 1/2」よりご覧ください。

初舞台で感じたファンからもらうパワー

― 初舞台に立った時の感覚は?

宝塚男役時代の莉理せいらさん

爽快でした。
初めてステージからお客様を見る側になったことを実感しました。 それまではお客様は"ステージから何かを得るもの"と思っていました。 だから、何ができるか、いかに見せるか、これはどうだ!これでどうだ!と お客様に与えることばかり考えていたんです。
でも、実際には私たちは、お客様からパワーをいただいていたんです。 お客様が発する宝塚愛やパワーがあって初めて、私たちも魅せるパワーが出せる。 お客様とつながらないと舞台はできないのだと痛感しました。 また、一人だけ突出していていもいい舞台はできません。 周りを見ながら、合わせながら、出演者全員ともつながることを強く意識することを 初舞台で覚えました。

"男"を磨く

― 団員時代の困った話、面白いエピソードを聞かせてください。

入団してからずっとそうですが、いつもONの状態でした。
私は男役でしたから、特にOFFになると女性らしい仕草が戻ってしまうので いつもONで男役を演じていたんです。男らしくある必要があったんですね。 例えば、プライベートでも肩の出るもの、胸の開くものなど、あまり女らしい服も 着ないように気をつけていましたし、自然に選ばないようになっていました。
初めの頃は男磨き(!)に苦労しました(笑) だから、お休みの日に出かけても歩き方、座り方、たばこの持ち方など、 男性をじっと観察して仕草を研究しましたし、映画もよく観ました。 やはり、男性の身のこなしを覚えるためです。 電車乗ってもカップルの手のつなぎ方とか、微妙な距離感とかをじっくり・・・

― ガン見で(笑)

そう、ガン見(笑)
「あら、彼氏いないでかわいそうに」と思われていたかも。

たまに会いに来る両親にびっくりされたこともありました。男らしすぎて・・・ 座った時に脚を広く開いたり、つい男らしくしてしまうとか、 退団してからかなり経つのにその癖はなかなか抜けないですね。 今でもしっかり残っています。

ある時、同期の娘役と私が車で出かけて、私が運転していたんですが、 翌日、ネットの書き込みに「娘役の○○さんがボーイフレンドとデートしてた」とあって、 「それ、私なんですけど」って感じでした。

― それだけエスコートが堂に入っていたと?

そう、よくあることなんですけどね。
そうやって宝塚の綺麗な男役は出来上がっていくんです。職業病になってしみついて しまうくらいじゃないとできないということです。

完全燃焼

― 男役7年で退団を決意されるわけですが、そのきっかけは?

ドリキャリ インタビュー時 莉理せいら氏

ひとことで言えば、「燃え尽きた」ということです。 退団する1年半くらい前から、のめり込めるというか、はまる役がポンポンと 立て続けにきたんです。やめる年の始めに演じた役が体力的にきつかったこともあって、 全てを注ぎ込んでしまったんですね。それで、千秋楽後に「私もうこれ以上できない」と。

すぐに次の公演の稽古が始まるんですが、余韻を引きずってしまって、 気持ちを切り替えることができなくて、「気持ちをこの舞台に持っていけるかな」と 初めて心配になりました。
明らかに今までと違う。中途半端な気持ちで舞台に出るのが嫌で・・・

― やることは全てやったと?

そうですね。完全燃焼したという感じ。

― 誰かに相談した?

母に電話で話しました。うすうす気づいていたそうです。

本来、退団は1年位前から決めるものなんですが、私の場合、やめることが わかっているのにいくつも舞台をこなすことのできない質なので、 公演の途中だったんですが、退団を発表してしまったんです。

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