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008.料理の道しかない!~サムライ・シェフ、星を獲りに行く~ 4/4

大平史人氏 008.料理の道しかない!~サムライ・シェフ、星を獲りに行く~

40度の熱があってもお客様を唸らせて見せる

L'art de la table ambiance のカード

厨房は秒刻みの勝負ですから、例えば、40度の熱があってもぶれない。 味に関しては絶対の自信があります。自分が作ったら大丈夫っていう揺るぎないものは 常にあります。料理人にはそれくらいの心構えを持って欲しいですし、 この想いをスタッフとしっかりシェアできたら最高ですね。

ただ、「自分だけの目線でやったらダメだよ。あなたは言わば 逆輸入車みたいなものだから、そもそもパワーが違う」とアドバイスをくださる 有り難いお客様もいて、僕ってそうなんだな~と。悩めるところですよ。

― 想いをシェアできる、大平さんの言葉を代弁できるパートナーがいるといいですね。

L'art de la table ambiance 店内の様子 落ち着いた雰囲気の中で大平氏こだわりのベルギーフレンチをいただける

はい。同じくらいの経験を積んで、苦労してきたキャリアの持ち主が居てくれたらと 思います。デキる人を引き抜いて来いとアドバイスしてくれる人もいますけど、なかなか。

僕、人材難の原因はメディアにもあると思うんですよ。 今まであちらこちらで取り上げてもらって、すごく感謝しているんですけど、 テレビをつけても、「よし、頑張ろう」って気持ちになるニュースが少なすぎる。 不安を煽るような取り上げ方ばかりしているようにも見えます。
確かに現状を知らせてもらえるのはいいけれど、不安にされたままだと、 乗り越えた経験がなければ、挑戦するのが恐くなっちゃいますよ。 「じゃあ、どうすればいいの?」っていうところまで、 熱く改善するところまで踏み込んで欲しい。
夢を持とうにも「ダメかも」って、大人が恐がっちゃう。それじゃ、子どもだって 及び腰になりますよ。 「大丈夫だよ、やれるよ」って言える大人でないといけませんし、 そういう人がもっと増えるような伝え方をしてほしいです。
夢や感動を与えるものをもっともっと増やして欲しいと思いますね。

僕がいる限り、ここは大丈夫

― モチベーションは保つ秘訣は?

大平史人氏のデザート

満席→ド暇→満席→ド暇とお客様の数には波があります。 それに突然、人が辞めちゃうこともありますし、なかなか大変です。
でも、それをピンチとは思いません。 僕が居る限りここは大丈夫、という自信があります。 すごいプレッシャーですけど、常に改善策を考えることで気持ちを切り替えています

― アドバイスをしてくれる人は?

師匠的な存在の先輩経営者がいまして、なかなか波乱万丈な方なんですが その方からは "何があろうが、精神を一定も持っていける状態をつくること" を 教えていただています。その師匠に会う度に自分はまだまだ修行中だと痛感しますね。

― 本当にお客様が来ない時はどうする?

馴染みのお客様に電話します。

― なんて?

「ちょっと店が潰れそうなんで来てください」

― 懐に飛び込んじゃう?

そうですね。人懐っこいって言われますよ。

― できるようでできませんよ、それ。

今度、店が閑散としたら、電話しますけどいいですか?

― OK! 力になります。弱いな、そういう素直さに。

僕は確実にそれが多いですよ。

― 今までお客様に言われて一番嬉しかった言葉は?

「本当に美味しかったです」
「一生懸命さが伝わってくる」

― シェフやパティシエを目指す子どもに普段からできることで、 今から始めた方がいいことをアドバイスするとしたら?

1.興味を持って食べること
2.お父さん、お母さんのお手伝いをよくして、動作やプロセスを沢山見る
3.料理番組をよく見る
経験上、この3つです。料理は五感が勝負です。

― 料理人以外でやってみたい仕事は?

通訳です。

― やっぱり、仲介役=誰かと誰か、何かと何か、誰かと何かを"つなぐ" 仕事が好きなんですね。通訳は言うなれば、言葉の仲介役ですから、 異なる言語を話す人同士をつなぎますし、シェフはお客様とベルギーフレンチの 間に立ってつながりや出会いをもたらす立派な仲介役ですものね。
よかった。プロの麻雀師って言われたら、締められないところでした。

それは大丈夫ですよ。(笑)

― ありがとうございました。

インタビュアー後記

いつも懇意にしているお魚屋さんとの一枚

シェフの背中は集中力の厚い、熱いベールに包まれていた。 忘れもしない、店に初めて伺った日のことである。 その日は仕事を通じて旧知の間柄だった人が友になった日でもあった。 「これからは一友人としてよろしく」という想いを込めて、 友が私を連れて行ってくれたのがアンビアンスだった。
「きっと気が合うから、引き合わせたい」と友はシェフを紹介してくれた。 その優しさと気遣いに感謝し、新たな出会いに喜びながら、2人で一皿、一皿を楽しんだ。 シェフもアンビアンスも友との節目には欠かせない存在である。 席に挨拶に来たシェフを見て、イケメン・シェフか・・・と思ったが、 あの日の夜、いただいたメールで印象が一変した。

「料理に熱く全力投球させていただきましたが如何でしたでしょうか。 若輩者ではありますが誠実に魂こめて、 料理に取り組んでまいりますので、 これからもどうぞよろしくお願い致します」

『サムライ・シェフ』

今回、インタビューをさせて頂いて改めてそう思っている。 ありがとう。こちらこそ、これからもよろしく。 あなたなら、きっと星が獲れる。応援しています。

本記事に使用している写真の一部は、大平氏から許可をいただきambiance HPよりお借りしております。

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このコーナーについて

あなたは子どもに自分のことを話せますか?
どんな仕事をし、どんな人生を歩み、 どんな夢を描いているか、話すことができますか?

人の想いや夢を知り、 厳しい体験や素晴らしい経験に触れ、 驚いたり、感激したりすると、心は自然と柔らかくなります。

本にも雑誌にも載っていない、テレビでも見られない。
ドリキャリはオリジナル・ストーリーを発信するメディアです。

共感したら、今度はあなたが子どもに語りかける番です。
本物の大人が背中を見せるチャンスをドリキャリからあなたへ。

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